●2012年5月18日HRセミナー開催!!【ポジティブ心理学 定期勉強会】ウェルビーイングを高める5つの道~第二の道 フロー体験を招く~

  • 2012.4.19
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HRセミナー
【ポジティブ心理学 定期勉強会】
ウェルビーイングを高める5つの道
~第二の道 フロー体験を招く~

概要

1998年に当時米国心理学会会長であったマーティン・E・P・セリグマン博士によって発議、創設された「ポジティブ心理学」は、近年新しい発展を見せています。
その一つがセリグマン博士がその最新の著書「Flourish」で明らかにされた「ウェルビーイング理論」です。
(詳しくは本ページ下部「ポジティブ心理学とは」「世界の多種多様な現場で広がりを見せるポジティブ心理学」を参照ください)

 

株式会社ヒューマンブリッジは、一般社団法人日本ポジティブ心理学協会とともに、今後のポジティブ心理学の流れを規定する「ウェルビーイング理論」の骨子である「PERMA」の概要と、ポジティブ心理学の中心課題である「VIA(強みとしての徳性)」を理解するための定期勉強会を開催しております。

 

「ポジティブ感情」「エンゲージメント」「関係性」「意味や意義」そして「達成」の5つの柱から成る「PERMA」は、その一つ一つが意味ある研究対象分野となっていますが、その全体像を理解することで個人・組織・地域社会を繁栄(Flourish)に導く第一歩ともなります。

 

ウェルビーイングを高める5つの道

●3月 7日(水)19:00 – 21:00「序論 ウェルビーイング(幸福度)とは」
●4月13日(金)19:00 – 21:00「第一の道 ポジティブ感情を高める」
●5月18日(金)19:00 – 21:00「第二の道 フロー体験を招く」
●6月15日(金)19:00 – 21:00「第三の道 ポジティブな人間関係を育む」
●7月20日(金)19:00 – 21:00「第四の道 意義と意味を見いだす」
●9月 7日(金)19:00 – 21:00「第五の道 達成と成功」

 

勉強会は、初めての方にでもわかりやすい内容に設定しています。そしてポジティブ心理学の介入を実践・演習する機会も豊富に盛り込むことで、体験型の勉強会にすることを考えています。ポジティブ心理学という大きな傘の下にある主要テーマを俯瞰的に理解すれば、今後のより深い学習・研究の役に立つことでしょう。

 

皆様のご参加をお待ちしています。

 

チクセントミハイ博士の「フロー」

「ウェルビーイング(幸福度)を上げる5つの道」の第二の道にあたるのが、フロー体験を招くことになります。 
フロー体験とは、ハンガリー出身の心理学者であるミハイ・チクセントミハイ博士の研究によるもので、「自己の没入感覚をともなう楽しみ」の体験であると言えます。それはひとつの仕事・作業に高度に集中しているときにもたらされる精神状態で、非常に満たされた充実感を伴います。 
チクセントミハイ博士は、新しい幸福のあり方を探るにあたり、高いパフォーマンスを発揮出来る人々にインタビューを試みました。それはチェスプレイヤーや登山家、アーティストや音楽家、舞踏家など多岐にわたります。彼ら・彼女らに共通していたことが、自分の仕事に夢中になっていたときに、我を忘れ、時間の感覚も失い、非常に集中力が研ぎすまされた状態を味わっていたことでした。それはまるで「流れる様な体験だった」と耳にしたことから、チクセントミハイ博士はそれを「フロー」と名付けたのです。 

フロー体験は、自己成長のメカニズム

フロー体験を招くにはいくつかの条件があることが長年の研究によりわかっていますが、その中で最も重要なものの一つが「チャレンジとスキルのマッチング」です(添付のスライドを参照) 
自分の行動における挑戦のレベルと能力・スキルが高度に適応したときに、フロー体験は訪れる—。自分の能力が高かったとしても、楽に達成できる課題だと、リラックスすることもあれば退屈さを感じることもある。また挑戦度合いが高かったとしても、それが自分の能力を超えてしまっていれば、私たちは不安や心配といったネガティブな感情をもち、フローからは遠ざかる。この微妙なバランスが、フローを体験するには欠かせないのです。  
たとえば、ロッククライミングやヨットなどの高いスキルを必要とし、ときに危険を伴うスポーツや、音楽の演奏や舞踏などはフロー体験に入りやすいと言われています。そしてチクセントミハイ博士が、フローを体験するのに適していると考えるのが、スポーツや芸術、趣味ではなく「仕事」です。 
 
従業員に高度なスキルを養成し、そのスキルを充分に発揮できる難易度をもつ仕事を与える。適材適所の人材配置と個人の職務に合わせた人材育成のシステムが整った環境は、社員に充実感のある仕事を達成する助けとなります。それにフロー体験を招く他の条件が加わると、ピークパフォーマンスを発揮しやすい職場環境や社内文化が形成されます。 
 
また高い満足度が与えられるフロー体験を再度味わうために、私たちはさらなる挑戦を求めます。そのためには修練しスキルレベルを向上しなくてはいけません。このようにフロー体験が自己能力の成長を促すインセンティブとなるのです。これがフローが自己成長のメカニズムになるうる理由です。  
5月18日の勉強会では、以下の内容を勉強して頂けます。 
 □フローについての理解 
□チクセントミハイ博士がなぜフローの研究をするに至ったのか 
□フロー体験を招く条件 
□フローを体験しやすい個人の性質とは? 
□自分の仕事や生活でフロー体験を招く環境を考える演習 
 
心理学の初心者の方にもわかりやすい内容です。ぜひご参加下さい。 
本セミナーやコンテンツにご興味はあるけれども、当日の都合が合わず参加できない方は、
申込フォームにてその旨をご連絡頂けましたら、
当社スタッフが直接ご説明にお伺いいたします。

開催日  2012年5月18日(金)
時間  19:00~21:00 開場18:30
テーマ  第二の道 フロー体験を招く
会場  きゅりあん(品川区立総合区民会館)第二講習室
 東京都品川区東大井5-18-1(MAP)
 JR京浜東北線・東急大井町線・りんかい線 大井町駅 徒歩1分
費用  一般:3,000円  会員:1,500円
講師  久世 浩司
一般社団法人日本ポジティブ心理学協会  理事
「The School of Positive Psychology」 常勤講師・マーケティング ディレクター 

ポジティブ心理学とは

クリックをして「TEDビデオ」をご覧になれます。

ポジティブ心理学は、1998年当時、米国心理学会会長であったペンシルベニア大学心理学部教授のマーティン・E・P・セリグマン博士によって発議、創設されました。その後、セリグマン博士と共に発起人として関わった、米国を中心とする第一線の心理学者たちによって分野の方向性が形成され、研究が推進されてきました。

 

ポジティブ心理学とは、私たち一人ひとりの人生や、私たちの属する組織や社会のあり方が、本来あるべき正しい方向に向かう状態に注目し、そのような状態を構成する諸要素について科学的に検証・実証を試みる心理学の一領域である、と定義されます。

 

「よい生き方とはどのような生き方か?」「人が充実した活動を行なうことのできる組織や社会の条件とは?」といったテーマは、ポジティブ心理学が創設される以前より長らく探究の対象とされてきたテーマでした。ポジティブ心理学ではそうしたテーマに対して、ポジティブ心理学独自のフレームワークから改めて光を当てるのと同時に、先行の諸学問分野による多角的研究と有機的に結びつきながら、研究課題としてさらに考察を深めていくことにその醍醐味があるとも言えます。

 

そのため、「ポジティブ心理学」という名称は、必ずしも一心理学分野への言及に限定されるものではなく、本質的に諸学問領域による学際的アプローチを視野に入れての「包括的用語」(umbrella term)として捉えられています。社会科学(経済学、経営学、社会学など)や自然科学(生物学、脳神経科学など)によるアプローチ、さらには本来の帰納的アプローチにとどまらないところで人文学(文学、芸術学など)によるアプローチも試験的に始まっています。

 

心理学の分野としては、臨床心理学や社会心理学による研究が主流ですが、道徳心理学の考察方法が根底にあることもポジティブ心理学について議論する上では重要な要素の一つとなっています。徳倫理学(virtue ethics)を問題とするポジティブ心理学においては、「よい生き方」とは「良い生き方」であり、また「善い生き方」でもあります。

 

どの分野でも同様のことが当てはまるかもしれませんが、ポジティブ心理学はポジティブ心理学独自のコンテクストで考えることが大切です。一例として、「ポジティブ」という言葉ですが、一般的用例とは区別したところで、あくまでもポジティブ心理学における用例に則って検討していかなければ議論は成り立ちません。また、楽観性や希望、セルフ・コントロールの問題など、ポジティブ心理学の諸理論についてはその多くが臨床実践の現場で適用されることで具体性を持つため、応用事例という視点から議論・検討することがポジティブ心理学を正しく理解するためには有用かもしれません。

 

世界の多種多様な現場で広がりを見せるポジティブ心理学

ポジティブ心理学の父の一人、チクセントミハイ博士がTED会議で「フロー理論」について語ったビデオです。

日本語字幕あり、クリックして下さい

 

ポジティブ心理学が創設されて以来、欧米を中心に急速に関心が高まり、多くの大学・大学院や民間組織でポジティブ心理学の授業が開講され、毎年数々の関連書籍が出版され、世界各地で定期的に国際会議が開催されています。TVや、新聞・雑誌などのメディアでも、ポジティブ心理学の特集や、ポジティブ心理学に言及した関連番組・記事の事例は枚挙に暇がありません。

 

●2007年にはペンシルベニア大学によるイニシアティブとして「国際ポジティブ心理学会」(IPPA)が設立され、2009年の同学会主催の世界大会では世界50カ国以上から研究者や実践家たちが集い、1,500人以上もの参加者数を記録しました。また、近年では、アジアでも関心の高まりが形となって現れ、日本の大学・大学院でもポジティブ心理学のコースが開講されるほか、昨年は中国とインドでそれぞれ初のポジティブ心理学国際会議が開催されました。

 

●国際会議では参加者の大多数を占めるなど、ポジティブ心理学の隆盛には実践家たちの存在が大きく関わっていますが、コーチングやコンサルティングをはじめ、カウンセリングやセラピーでも、ポジティブ心理学の基本概念が取り入れられ、幅広く活用されています。例えば、「ポジティブ心理学コーチング」や「ポジティブサイコセラピー」といった分野は、従来のコーチングやセラピーの実践にポジティブ心理学の基本概念を取り入れ、新たなアプローチを創出しようとする動きに由来しています。中でも特に、コーチングについては、学術的理論が欠落したままでコーチング産業が発展してきた事実を受け、ポジティブ心理学をコーチングに積極的に取り入れることによりコーチング理論の構築を行なおうとする動きが、近年、欧米の諸大学を中心に見受けられます。

 

●「ポジティブ組織論」(Positive Organizational Scholarship)や「ポジティブ組織行動学」(Positive Organizational Behavior)といった、ポジティブ心理学に先行して研究が続けられてきた経営学分野にも熱い注目が集まっています。ミシガン大学ビジネススクールやネブラスカ大学経営学部での取り組みをはじめ、ハーバード大学、スタンフォード大学、ペンシルベニア大学などの著名なビジネススクールでもポジティブ心理学研究が行なわれています。日本では、神戸大学大学院経営学研究科などで先駆的な取り組みがなされています。また、米国トヨタ・ユニバーシティでは、ポジティブ心理学を応用した社員教育カリキュラムが好評を博しています。

 

●マイクロソフト社やグーグル社などの各種大手企業や、コンサルティング会社をはじめ、ベンチャー企業や法律事務所などでもポジティブ心理学の導入が進められ、それぞれの応用事例が研究されています。日本でも、企業や学校における「フロー理論」の導入など、第一線の研究者たちによる取り組みがメディアでも取り上げられています。

 

●政府レベルでも世界各国でポジティブ心理学の活用が進められています。イギリスではケンブリッジ大学の研究者たちが中心となり、「ウェルビーイング政策」の制定を政府に提言するに至っています。米国防総省では陸軍兵士に対する大規模な教育プログラムとして、ペンシルベニア大学が指導する「レジリエンス・トレーニング」をはじめ、グローバルアセスメントツール(GAT)という測定尺度を用いて、感情面、社会生活面、家庭生活面、精神面、身体面それぞれのウェルビーイング状態を管理するシステムを導入し、ドイツ、韓国もその動きに続いています。また、イギリスやオーストラリアでは教育省主導で小学校から高等学校にかけて「ポジティブ教育(ウェルビーイング教育)」が積極的に実践され、確実な成果を上げています。中国教育省でも、2050年に向けて「ポジティブ教育」の導入を検討していくという宣言がなされています。フランス法務省では刑務所にポジティブ心理学の考え方を活用するという試みが話題となっています。

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