【人事にまつわる課題】求める人物像にマッチする人材に出会うためには?
企業がすべき2つのこと

  • 2022.7.28
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とある人事部の声
・・・「応募はあるが、いい人材を採用できない。」
・・・「自社にふさわしい採用チャネルを絞りたい。」「求人サイトが複数存在していいて良くわからない」
・・・「予算不足・人手不足」物理的弊害
この手の悩みは、多くの企業人事部でよく耳にする内容で、次年度の課題のひとつとして挙がっています。

一般的な解決策として、大きく2つあります。

 ①チャネルの分析
 ②ターゲット明確化し、母集団のセグメント

採用する側も具体的に「採用戦略」を掲げ、社内での言語化・共有認識を深めます。
自社は「何者」であり、「今後どのようにしていきたいか」、言語化します。
言語化することで、「採用数」「ターゲットとする人物像」「どのような選考方法」が必要か。
「伝える手段は何が良いか?」も見えてくるでしょう。

どのようなステップで、自社にマッチングする採用手法で出会いたい人材も辿り着くことができるのか、ご紹介します。

目次

1、採用戦略の立案とチャネルの分析
 1-1、採用戦略
 1-2、チャネル調査分析
   対企業へのヒアリング 23卒への採用活動開始時期
   従業員数別採用動向アンケート
   学生の就職活動量・就職活動開始時期
   企業とのアクセスツール
   就活関連の情報収集に使用するSNS
   オンライン採用への企業側の対応
2、ターゲットを明確化し、母集団をセグメントする
 2-1、母集団のセグメント
 2-2、母集団形成手法 7選
   Web面接導入による応募者数の変化
3、まとめ

1、採用戦略とチャネルの分析

1-1、採用戦略とは

マッチする人物に出会うための近道は、採用戦略の決定にあります。
なぜなら、一番重要な採用活動の基本だから。
事業計画、人員配置、事業の進捗状況、または今後の展開など自社の状況について分析、整理します。
それから、ミッションをクリアするためにどのような人材の質と量が必要となりそうか、見積もりましょう。

具体的であればあるほど良いですが、難しい場合は、上層部、企画部、営業部それぞれ関連するセクションのマネージャーや、キーパーソンなど主要なメンバーからヒアリングし、効率良く収集するのもGOODです!

これらを整理すれば、人材の質と量が、具現化され採用戦略として、どのように進めるべきか見えてきます。

1-2、チャネル分析

チャネルは、2019年前後からSNSの普及等もあり格段に多様化しています。特にここ2−3年は新型コロナウィルスの影響で、Webを活用した採用活動が増加傾向です。

23卒への採用活動開始時期

出典:株式会社スタジアム、株式会社ジェイック共同調査 2022卒新卒採用企業調査 (第1回)

2023卒への接触開始時期を見ると、昨年同様と答えた企業は74.8%、早めていると答えた企業は21.8%でした。
意外に企業の対応時期は、ほとんどの企業が変えていないようです。
ただ、早めている企業も2割程度いるのも気になります。

従業員数別採用動向アンケート

出典:株式会社i-plug 【企業アンケート】2022卒/2023年卒の採用スケジュール ~3月調査~

では学生側の動きはどうでしょうか?

学生の就職活動量・就職活動開始時期

出典:マイナビ 2022年卒大学生就職意識調査

2023年卒学生の就職活動について2022年3月時点で既に始めている学生は39.9%、4月から始める予定の学生は44.9%とあり、4月スタートがボリュームゾーンとなっています。参考までに昨年2022卒学生対象の「インターンシップに初めて応募や申し込みをした時期」を見ると、ボリュームゾーンは6月(30.6%)となっています。

2023卒学生側は昨年に比べ、就職活動をスタートする時期が早い傾向があり、企業側は5月~6月の時点でも例年以上に学生に接触しやすいと予測されます。

これらのデータから、企業人事部は、遅くとも5月中には、何らかの始動が必要だと推測できます。

2020年卒からは経団連の採用活動への指針が廃止となり、大学3年生の3月1日から広報活動、大学4年生の6月1日から採用活動することが、政府主導で新卒採用ルールとして設定されました。
2023年卒までは、新卒採用のスケジュールは2022卒現在の日程を同様に実施することが決定してます。
2024年卒以降においても、基本的には、急激な変化をすると学生や企業を混乱させるリスクが高いことから、当面は今のスケジュールで継続される見込みです。

大幅な変更はなさそうですが、インターンシップ制度など採用により、通年採用などもあり。の企業も増えているようです。

次に、企業と繋がるチャネル、ツール等について現状を見てみましょう。

企業とのアクセスツール

企業と個別に連絡を取る際、便利だと思うツールを聞いたところ、「大学のメールアドレス(41.1%)」が最多でした。次いで「LINE(36.1%)」「マイナビなどの専用アプリ(35.9%)」の回答が多く、電話は6位という結果になりました。

就活関連の情報収集に使用するSNS

SNS・ソーシャルメディアでインターンシップ・就活関連の情報収集をしているかを聞いたところ、62.7%の学生が「している」と回答しました。
情報収集で使用しているツールには「LINE(51.9%)」「Instagram(45.4%)」「Twitter(42.0%)」などが挙がりました。

WEB開催を含む学内企業説明会への参加企業数の平均は93.2社と、前年平均を100社ほど下回りました。
合同企業説明会が中止となり、学生が自分が知らない企業と偶然出会う機会が大幅に減少していたことがわかります。

これらの調査表の分析から、6割を超える学生がSNSでインターンシップ・就活情報を収集している現状を見逃す訳には行きません。
オンライン採用もこのコロナ禍の影響もあり、活用する企業も増えています。
自社として、どのような採用スタイルをしていくのか、アフターコロナにおいての方針も含め、市場状況と鑑み決定していく必要がありそうです。

学生側は、すでにWebでの受講、コミュニケーション経験は多いのであまりオンライン採用については壁がないようですが、実態は、「あまり雰囲気がわからない状況で、選択をしなくてはいけない」などの対面でないと得られない、デメリットもあるようです。
これは、実は入社した後の「ミスマッチ」要因の一つにもなりますので、選考を進めながらオフライン対応の工夫も必須です。

オンライン採用への企業側の対応

出典:株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所 
就職活動・採用活動に関する振り返り調査データ集 2021年3月発行

2022卒までの採用を通して、今後採用プロセスをWeb化していくかといった調査によると、新型コロナウイルス終息後もオンライン採用を継続する予定は44.5%、終息後は未定が23%、終息後は実施しないは1.6%でした。
企業もオンライン採用に対して前向きですね。
自社のオウンドメディア含め、SNSへの対応、ツールの選択など、チャネル多様化の対策は迅速で柔軟な対応が求められそうです。

次は、母種団形成手法のいろいろ。とその活用についてご紹介します。

2、ターゲットを明確化し、母集団をセグメントする

2-1、母集団のセグメント

マーケティングでは、なるべく少ないリソースで最大限の効果を得るための戦略を求めます。
まさに、人材という市場においても同様の手法を使っていくことができれば効果的ではないでしょうか。
セグメンテーションは市場を細分化する作業、ターゲティングは細分化した市場のどこを対象にするか決定する作業となります。

例えば、下図の通りです。

 全国の四年大卒業(予定)の中で、自社の人材要件を属性で分けて細分化します。

◆属性の例としては・・セグメント細分化項目例
・四年大学生/専門学校生/短期大学生/高校生
・文系/理系
・学部
・専攻 
・大学(学校)名
・所属団体
・地域
・志望業界
・志望企業
・性別   など。

定性的な情報については、定量的に表現できるかイメージして言語化します。

◆定性的の例
・協調性が高い
 →チームプレイスポーツ経験、または所属 など。
・地頭が良い
 →出身高校/専科 の偏差値 など。

そして、属性により分けられたグループからどこをターゲットとするか決定します。 

ターゲットと近い母集団形成方法をとる採用サービスが、自社にふさわしい採用チャネルに近似しているものと類推できますね。

次に自社とマッチする採用サイト、母集団形成手法について見ていきましょう。

2-2、母集団形成手法 7選

母集団形成方法は、「オンライン」「オフライン」の両方があります。
特に「Withコロナ」「アフターコロナ」での働き方の変化、改革の影響などからも、採用活動の「オンライン」化も、より良い人材に出会う機会を増やすためには、柔軟な行動と対応がポイントとなりそうです。

母集団形成手法については、それぞれメリット、デメリットを理解し、自社の選考のスケジュールや、採用スタイル方針とマッチするサービスを有効活用してみましょう!

タイミング、予算規模、自社(採用)サイトとの連動など、関連する部署が多岐にわたる可能性もありますので、スケジュール調整管理も大切になります。
サービスを未だ活用されていない企業でも、サービスを知るだけでもどのような母集団形成の手法を採用しているのか、具体的に知れるチャンスでもあるので話を聞くだけでも参考になるかと思います。

こんなに沢山の調査が必要なんて・・、人員的にも、時間的にも無理だよ!と、いう場合は、ぜひ、一番身近な直近の新卒新入社員からヒアリングしてみてください。
採用活動のトレンドや、新情報やヒントを得られると思います!

合同説明会やセミナーは昨年より開催割合が下がっていることがわかります。
逆に動画配信サービスでは、昨年の約2倍になっています。

最近の就活生は就活に割く時間が減っており、その代わりに隙間時間にスマホを使って口コミサイトで企業の情報などを収集する傾向にあります。
企業側も学生側のニーズとマッチングできる母集団形成法を組み合わせながら、選考活動をすることがポイントになりそうです。

①就活サイト
学生が就活を始める際の初めの行動と言えるのが「就活サイトに登録する」でしょう。
有名どころでは「マイナビ」「リクナビ」はお馴染みですね。
知名度の高い大企業は利点が多くありそうですが、中小企業においては多くの企業に埋もれガチ。。
母集団形成の効果が難しいかもしれません。費用もかかりそうですね。。

②人材紹介サービス
採用人数が少ない時や、特殊な職種など、採用活動の人手が足りない、など、効率的に新卒採用をされたい場合に、入社動機の醸成までの適切なサービスが期待できます。
利用料金は完全成功報酬型です。

③合同説明会/イベント/大学・研究室訪問(学内セミナー)
参加人数が少ないと母集団形成が少ない結果に。年々開催割合も減少中。
効果あるイベントか?の見極めが大事。

④マッチングイベント
合同説明会よりもかなり小規模。
インターンシップ集客に利用している企業が多い。
就労意欲、就活意欲の高い人と早期に接触できるが、そこからクロージングまでが難しい。

⑤新卒ダイレクトリクルーティングサービスの活用
優秀な人材層に直接コンタクトできる。
特別な選考フローの設置をし、魅力づけの必要あり。

⑥リファラル採用
内定者、新人社員の後輩、大学つながりからの紹介採用。
リファラルの土壌を築く必要あり。

⑦自社Webサイト
オウンドメディアを採用活動用の発信&プラットホームとして活用する。
学生は必ずググってきますので、今や必須アイテムです!!
HP(ホームページ)のみでの母集団形成は見込めないので、就活サイトや、合同説明会などのイベントと絡めて流入させるのが効果的です。
自社のSNSの発信力を使う。組み合わせての活用が有効。

Web面接導入による応募者数の変化

出典:株式会社スタジアム、株式会社ジェイック共同調査 2022卒新卒採用企業調査 (第1回)

Web面接導入による応募者数の変化を見ると、「増えた」・「かなり増えた」と回答する企業の割合が42.3%を占めています。ウィズコロナの間でオンライン採用が導入された結果、地方・海外の学生を中心に距離や時間の制限がなく企業の採用選考に参加することが可能となり、母集団形成拡大に影響をもたらしたことがうかがえます。
留意したいのは、エントリーが増えているので採用が順調だと思いがちですが、それは学生のエントリーの障壁が低くなっているからであることお忘れなく!

数に惑わされずに、しっかりと等身大の自社を語りましょう。

3、まとめ

自社の採用戦略が明確になれば、母集団形成手法のセレクション、時期、そしてどのくらいの規模感(予算)で実施できるかクリアになるでしょう。

まずは、
・いくつか母集団形成サービスの調査と利用検討をしてみる
・アドバイスなど、第3者目線での意見を取り入れる
・自社の採用スタイルに固執しない
・学生側の情報収集法のトレンドや、競合他社の動向などのチェック

柔軟に対応できる体制を模索、構築しながら、常にブラッシュアップすることも必要になると思います。

特に、SNSの普及で一方的な情報発信のみで企業イメージが作られないことや、良いことも悪いことも一気に拡散されることなど、意図した建前のイメージ操作は難しいです。
だからこそ、双方にコミュニケートができる方法、情報共有できるプラットフォームの検討や、信頼ある情報を発信する機会は増やしたいところです。

より効率的で効果的な採用活動を見出し、自社にマッチする良い人材に出会いましょう!

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