コラム【本1冊×1か月で新人の主体性を高める3ステップ】

  • 2021.1.5
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このコラムでは実際に入社したばかりの私がやってもらって効果的だと感じた、
「ビジネス本を活用してオンラインでもできる新人の主体性の育み方」
についてご紹介します。

目次(本記事の内容)

1.必要とされる主体性
2.なぜ主体性を持って、能動的に動けない新人がいるのか
              2-1.スキル不足
              2-2.マインド不足
              2-3.経験不足
3.具体的にどうするのか?
              3-1.ステップ①:本を提供する
              3-2.ステップ➁:1on1ミーティングを開く
                            3-2-1.シェアリング
                            3-2-2.深掘り+コーチング
                            3-2-3.行動ベースに落とし込む
              3-3.ステップ③:行動変化に現れているかをチェックする
4.まとめ

1.社会人に必要とされる主体性

新卒採用を実施するに当たり、企業は「主体性」を重視する傾向があります。
経団連の調査では「主体性」を重要視する企業は全体の64.3%で、選考時に重要視すべき要素として2番目にランクインしています。

出典:http://www.keidanren.or.jp/policy/2018/110.pdf

また、コロナの影響でテレワークが推進されている昨今では、会社でも在宅でも能動的に働ける人材が今まで以上に必要とされてきます。

ですが、実際のところ入社してすぐに主体性をもって仕事ができる新人はどれくらいいるでしょうか。きっとそんな多くはないはずです。
私自身、長期インターンシップの開始当時は言われたことをこなすことで精一杯。自分から仕事をとりに行く姿勢は持てませんでした。

そこから以下の方法でインターンシップ開始1か月ほどで、受け身の姿勢を変える意識を持てるようになりました。
主体的に働くことを心掛けるようになったのです。

今回はその1か月で新人の主体性を育む方法を紹介したいと思います。

2.なぜ主体性を持って、能動的に動けない新人がいるのか

まずはなぜ新人は主体性を持って働けないのかを考えていきます。

主体性がない原因は一体何なのでしょう。
それは3つの不足が関係していると考えられます。
それはビジネス上での、スキル不足」「マインド不足そして経験不足の3つです。


2-1.スキル不足

新人には、ビジネススキルが身に付いていないものだとみなしておく必要があります。
ビジネスマナーをはじめとして、お客様へ送るメールや電話の受け方、報・連・相など、社会経験を積んでいれば無意識的に行える行為も新人にとっては初めてのことで、主体性を持つ前にそもそもこなすこと辞退を難しく感じるのは当然のことです。

2-2.マインド不足

ビジネスマインドを持って、入社してくる新人はそう多くありません。
なぜなら、学校教育におけるマインドセットとビジネスにおけるマインドセットは全く違うからです。
学校では「先生に教わる」という受け身のマインドセットが主流です。授業は受けるものですし、宿題・課題は与えられるものだからです。

しかし「課題を見つけ、解決する」ビジネスにおいて、この受け身のマインドは通用しません。自ら問題や課題を見つけ、改善できるように行動していくことが必要となってきます。
新人はこの点を理解できていない場合が多いのだと私自身を振り返って感じました。

2-3.経験不足

新人に不足しているものの3つ目は経験です。ビジネス経験を持ち合わせていないから新人、新卒と呼ばれます。
つまりビジネスでの成功体験もなければ、失敗経験もないのです。
主体的に動けと言われど、主体的に動けている状態がわからないのでどのように考え行動を起こすべきかイメージがつきません。

研修を実施する、内定承諾後から長期インターンをしてもらうなど、これらの3つの不足を改善する方法はいくつかあります。

今回は、その中でも比較的簡単でコストもかけずにできるビジネス本を活用しての教育手法についてご紹介していきます。

ビジネス本の中には新人向けの本も多く、社会人歴数十年や、経営者など実績を持った方が知見・経験をシェアしてくれているのですから、これらを活用しない方法はありません。
また、ビジネス本を活用することで本を読んで理解しきれなかった点について新人から質問されたことに答えるだけとなり、あまり時間をかけずにビジネスの要点を学び実践につなげることができます。月に1時間ほどで十分なOJTになります。

3.具体的にどうするのか?

では具体的にどのように本を用いて、その不足を補い、主体性を伸ばすのか。そのプロセスを説明していきます。

今回は私の経験を元に紹介していきます。とるべきステップはたった3つです。
ステップ①:本を提供する
ステップ➁:1on1ミーティングを開く
ステップ③:行動変化に現れているかをチェックする

3-1.ステップ①:本の提供

新人に読んでもらいたい1冊を提供します。
どんな本でも構いませんが、後に1on1を開くので自身が内容を70~80%は理解しているものが良いでしょう。

私は「入社1年目の心得」(原マサヒコ著)という本を先輩に紹介していただき、それを用いて主体的に働くためのスキル、マインドセット、そして足りていない経験を補いました。

 
3-2.ステップ②:1on1ミーティングを開く

読みっぱなしにしないためにも、あるいはそもそも読んでもらうためにミーティングを開くことが大切です。
ミーティングをするよと伝えてあることで新人にとっては期限が設定されているという認識が生まれ、最低限読んでこようと思わされました。

また、全てを新人ひとりで考えさせないで、誰かに伝えるプロセスを挟むことで新人の学習効果が高まります。

ほかにも、「頼まれた仕事は早めにやって、とりあえず確認していただく」「相手のスケジュールを考慮に入れて動く」などといった、本からの学びを言葉にすることで責任感がうまれ、学んだことを行動に移そうとする意欲が高くなります。

15分ほどのラフなミーティングで構いません。
大事なのは、インプットしたことをアウトプットする環境を作ることです。

ミーティングでは、本の感想をシェアして終了ではありません
感想をシェアしてもらったら、その点について深掘りしていき、コーチングを行います。
そして最終的には、本から学んだことを今後仕事のどの場面で具体的に反映していくことができるのかを新人と一緒に考えていきます。

【ミーティングでやること】

3-2-1.シェアリング

本を読んでの感想をシェアしてもらいます。
「どこが一番心に残った?」「何か新たな発見はあった?」など、本を通して学んだことをまず話してもらいましょう。

私は「入社1年目の心得」の中でも、【行動は「巧遅」よりも「拙速」で】という言葉が一番心に残ったことを伝えました。

3-2-2.深掘り+コーチング

オープンクエスチョン(YES/NOで答えられない質問)で、深掘りをしていきます。

「どうしてそれが大事な発見となったんだい?」「どんな理由でそれが心に残ったの?」などの質問をすることで、彼ら自身の考え方や自己分析の手助けができるのです。また深堀りをしていくと考えの及んでいなかったところが明確になると同時に、どういう風に変わりたいか、どう仕事したいかの発見にも繋がります。

その言語化作業を通じて、目標が設計しやすくなりどう行動変化を起こすべきかを決定しやすくなります。

自身の経験を振り返ると、先輩社員と一緒に深堀りしていただけたことで、完璧を追い求めすぎるがあまり仕事が遅くなるということが私の欠点であるという事に気付けました。

相手(先輩)の事を思って、丁寧に仕事をしていたつもりでいたのです。

しかしそれは、顧客が待っていることを前提としたビジネスにおいてはお客さんではなく自分や先輩に意識が向き過ぎてしまっている状態であることに気づけました。

その気づきによって、自身の行動をどう変えるべきかが明確になりました。

また「新人だからこそ、No.1にもOnly.1にもなれない。だからこそ、まずは
”Fast.1”であることを意識すればいいのではないか」と、アドバイスも頂けました。

3-2-3.行動ベースに落とし込む

MTGの終わりには、学んだことをどう行動に移すかを考えます。ここで大事なのは、言語化することです。学んだことを行動に移すには、具体的にどうするのか、何をいつどうやって意識するのかを明確にしましょう。

私の場合、「完璧を目指すのではなく、とりあえず終わらせてみることを新人として意識する」と言語化。まず与えられた仕事は、自分の中で5~6割できたかなと思ったときに、先輩社員からアドバイスを仰ぐことを意識するようになりました。
また意識の変化に伴い、行動変化についても自身で言語化しました。「毎日、進捗を報告すること」「最低でも週1はタスクごとに確認を仰ぐこと」の2つです。
そのように言語化することで、自分自身の言葉に責任を持つようになり仕事の取り組み方を少しずつ変えるようになりました。

 

3-3.ステップ③:行動変化に現れているかをチェックする

この方法の最後のステップは、1on1で言語化したことに沿って動けているかの確認です。
新人の行動を少し気にかけてあげましょう。

そして、言語化したことを意識して働けていることが分かったのであれば、それを賞賛しましょう。上司からの言葉は彼らのモチベーション向上につながったり、成功体験を経験することで多少なり自分に自信を持ちやすくなります。

また時には「最近、意識して働けてる?」と話しかけることも重要です。その際、なぜ行動変化に現れていないと思ったのかも合わせて伝えましょう。

そうすることで、新人は今までの行動を振り返り、変えていくことができます。

4.まとめ

ここまで、ビジネス本を活用する主体性の育み方を紹介してきました。
コロナ禍で重要視されているといえど、「主体性をもって!」とだけいわれても、その言葉に沿って行動できる1年目ばかりではありません。
ビジネス本を活用することで、主体性を持てない大きな原因3つ【スキル・マインド・経験】の不足を補いやすくなります。
また、この方法を通して本から学んだことを活かすことができたという成功体験を作ることができます。

成功体験を獲得してもらうことのメリットは2つあります。

一つは、次にビジネス本を自ら手に取った時に、自身の業務への活かし方がわかっているために自ら学習し成長できる人材に育つということ

もう一つは、自信がつくこと
行動変化に成功したという事実は、新人にとっては重要な経験となります。
最終的には、それは新人の自信につながり、より主体的に動ける要因の一つとなります。

時間がかかると言われている新人育成ですが、この方法はあまり時間をかけずに行える方法になっています。ぜひ皆さんも新人の主体性を養うためにこの方法を実施してみてください。

Written by 谷田怜海(ヒューマンブリッジインターン卒業生)

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